【入管法改正2026】在留資格手数料が大幅値上げ!結局、誰が負担するの?

入国者・在留者ともに過去最高を記録し、パンク寸前の入管行政。今回の改正は、その膨大な事務コストを賄うための手数料値上げのようです。
私は現在、理学療法士として老人保健施設で多くの外国人スタッフと共に働いています。このニュースについて現場の外国人に聞いてみると、すでに知っていました。
「前回は安かったから会社に払ってもらえたけど、今回はどうなんだろう?」
単なる費用の心配ではないようにも聞こえました。「自分たちはこの国に、この会社に、どれほど必要とされているのか」という気持ちだったのではないでしょうか。
10倍に跳ね上がる可能性のある手数料の壁を前に、私たちはどう向き合うべきか。 行政書士試験合格者として、そして現場で彼らと共に汗を流す一員として、今回の在留資格手数料の値上げについて解説します。
閣議決定された在留資格手数料の値上げ
値上げは以下の通りとなっています。
| 手続き | 現行上限 | 改正後上限 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可 | 1万円 | 10万円 |
| 在留期間更新許可 | 1万円 | 10万円 |
| 永住許可 | 1万円 | 30万円 |
更新料が10倍に!また、永住許可に至っては30倍…
手数料値上げの背景となる課題
| 課題:行政の負担増 |
|---|
| 外国人新規入国者数は令和7年に約3,918万人と過去最高。 在留外国人数も約413万人と過去最高。 上陸審査の待ち時間が長時間化。 不法残留者の退去には多大な労力と費用が必要。 外国人との共生社会の実現に向け、管理体制の強化が必要。 |
急増する入国者への対応と管理体制の維持の限界。それが今回の『値上げ』という形に現れたといえます。
在留更新手数料を払うのは誰?

結論から言うと、 在留期間の更新許可の手数料を支払うのは、原則として本人(外国人本人)です。しかし、実態としては会社が負担する場合が多いでしょう。
手数料を外国人本人に負担させると採用競争で不利になる
特に技人国・特定技能・留学→就労などは、 「更新費用は会社が持ちます」という企業が多く、 本人負担だと応募が減る可能性があるため、会社が手数料を負担するといった流れがあります。
会社が在留管理の主体として動いている
書類準備・理由書作成・雇用契約の調整など、 実務の大半は会社側がやっているため、 手数料も会社が持つ流れになりやすい。
技能実習・特定技能は制度上“受入れ責任”が重い
実習生や特定技能は、 「生活・在留管理まで含めて企業が支援する」 という制度設計なので、手数料負担も企業側が自然です。
だから今回の改正は“企業にとって痛い”
現場で会社負担が一般化している以上、 実質的には企業のコストが最大10倍になる可能性があるわけです。
特に…
- 外国人を多く雇う製造業
- 技能実習・特定技能の受入企業
- 留学生アルバイトを多く抱える飲食・小売
こうした業界は影響が大きいでしょう。
更新料を「今回から本人負担で!」となる可能性はあるか

これまでは数千円だった手数料。会社が快く出せていた金額が、数万円、あるいは十万円単位に跳ね上がります。「今回からは自分で払ってね」と言いたくなる気持ちもわかります。
法的には「本人負担」で通る
在留資格は本人の地位を示すものであり、更新費用を会社が負担しなければならないという法律(労基法等)は存在しないからです。では本人負担にすればいいのでしょうか。外国人からすると「裏切られた」と思われるかもしれません。
もし数万円を渋って優秀な特定技能スタッフが他社(全額負担を掲げるホワイト企業)へ転職してしまったら?
新たに一人を採用・教育するためにかかるコストは、更新手数料の比ではありません。
まとめ:在留資格更新手数料は結局誰が払うの?
結論から言えば、「原則は本人負担だが、実態は会社負担」という構図は、この手数料値上げ後もすぐには変わらないでしょう。
しかし、今回の改正がもたらすのは単なる金額の増大ではありません。
- 本人負担にすれば:優秀な人材は「もっと条件の良い(会社負担の)職場」へ行ってしまうかもしれません。
- 会社負担にすれば、:経営を圧迫し、スタッフの賃上げ原資を削ることになりかねません。
値上げが避けられない以上、どちらを選んでも「負担増」となるでしょう。
「このコストを払ってでも、このスタッフに長く働いてほしいか?」という、人材への投資判断を一人ひとりに対して冷徹に、情熱を持って判断すべきでしょう。
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